塾講師の仕事と聞くと、多くの方がまず思い浮かべるのは「授業」ではないでしょうか。
もちろん授業は大切な仕事ですが、その時間だけで生徒たちの学びを支えているわけではありません。教室を整え、生徒を迎える準備をし、先生同士で情報を共有し、保護者の方と連絡を取り合う――。日々の積み重ねが、安心して学べる環境につながっています。
今回は、入社10年目の江坂校・三木先生に密着。開校前の準備から授業、そして一日の終わりまで、塾講師のリアルな仕事と、その想いを伺いました。
リアルな1日の様子をYouTubeでも配信中!
授業前から、生徒を見る仕事は始まっている

授業の面白さだけではなく、生徒が安心して学べる環境づくりや先生同士の連携まで。
今回は入社10年目の江坂校 三木先生に密着しました。
1日を通して見えてきたのは、「目の前のことを丁寧に積み重ねる」という仕事への向き合い方でした。

※上記はあくまで関西創研の一例のスケジュールとなります
生徒を迎える準備は、教室づくりから始まる
出社後、三木先生が最初に取りかかるのは教室の掃除、整理です。
机を拭き、列を整え、鉛筆削りのごみを捨て、掲示物を貼り替える。郵便物を確認しながら、生徒たちを迎える準備を進めていきます。
「生徒が気持ちよく勉強できる環境を整えることを意識しています。」
掲示した成績アップ事例やテストのランキング表を見て、「次は自分も載りたい」と学習への意欲を高める生徒が多いそうです。教室を整えることは、単なる準備作業ではありません。生徒の気持ちを学習へ向けるための、授業前の働きかけでもあります。
「教室が乱れていると、生徒もなかなか勉強モードに切り替えられません。来たときに“よし、今日もやろう”と思える空間にしておきたいんです」
一見すると小さな作業ですが、その一つひとつに、生徒を迎える準備が込められていました。


一日のスタートは、生徒一人ひとりの情報共有から
教室の準備が終わると、社内メールや保護者との連絡アプリを確認します。
お問い合わせや相談内容をチェックし、その日の予定を整理。保護者から寄せられる相談には、一件ずつ丁寧に目を通します。必要な情報は校舎内で共有し、その日の授業や声かけに生かしていきます。
生徒一人ひとりを深く知り、保護者や講師同士で連携しながら成長を支えることも、創研学院が大切にしている「めんどうみ」の一つ。授業が始まる前から、生徒と向き合う仕事はすでに始まっています。
授業が始まる前から、すでに生徒や保護者とのコミュニケーションは始まっています。


「どう伝えれば分かりやすいか」を先生同士で考える
この日は、授業で使用する副教材やプリントについてのミーティングも行われました。
教材ごとの改定ポイントや出題傾向を確認しながら、クラスの現在の学力や志望校に応じて、どの副教材を使うかを先生同士で検討します。同じ学年でも、目標や必要な対策によって、適した教材は異なります。
教室が違っても、それぞれの経験を共有しながら授業づくりを続けていることが伝わってきます。
創研学院では、現場をよく知る講師が教材について提案できるよう、校舎にも一定の裁量があります。決められた教材をそのまま使うだけでなく、目の前の生徒に必要なものを先生たち自身で考え、授業づくりに反映しています。


クラス分けも、一人ひとりに寄り添って
続いて行われたのは、夏期講習に向けた小学6年生のクラス編成についての打ち合わせです。
クラス分けは学力だけで決まるわけではありません。
現在の学習状況や精神面、本人の気持ちなども共有しながら、「今、このタイミングで変更することがその子にとって良いのか」を先生たちが一人ひとりについて考えていました。

また、クラス変更は校舎が一方的に決めるものではありません。
事前に生徒と面談を行い、本人の意思も確認したうえで、新しい環境でも前向きに学習へ取り組めるようサポートしています。
授業前の何気ない時間も、大切なコミュニケーション
夕方になると、学校を終えた生徒たちが次々と校舎へやってきます。元気よく挨拶をする生徒もいれば、少し疲れた表情で入ってくる生徒もいます。
授業前に質問を持ってカウンターへ来る子もいれば、少し離れたところから三木先生をじっと見つめている子も。
「『三木先生!』と呼んでくれる子もいますが、じっと見ている子も多いので、僕は『いらっしゃいませ』って声をかけています(笑)。『お店ちゃうで!』ってツッコミをもらうこともあります。」
そんなやり取りに、自然と笑顔が広がります。


宿題の質問を一緒に解いたり、学校であったことを聞いたりするなかで、生徒との距離も少しずつ縮まっていくそうです。
「最初は遠慮していた子が、自分から質問に来てくれるようになるとうれしいですね。そうして質問が増えてくると、心を開いてくれているのかな、と感じます。」
何気ない時間も、信頼関係を築く大切なひとときになっていました。
「授業はライブ」
取材の中で、三木先生が何度も口にしていた印象的な言葉があります。
「授業はライブです。」
主役はもちろん生徒たち。
その一方で、自分自身もステージに立つアーティストのような気持ちで、目の前の反応を見ながら授業に臨み、つくっていると言います。


「正しいことを伝えるだけじゃなく、『今日の授業、面白かった!』と思って帰ってほしいんです。」
算数の授業は90分、長い日は150分に及ぶこともあります。
だからこそ、真剣に集中する時間と、笑いが生まれる時間とのメリハリを意識し、生徒が最後まで前向きに学べる授業づくりを心掛けているそうです。
授業後は、振り返りと次の準備
授業が終わると、生徒一人ひとりに声をかけながら見送ります。忘れ物がないかを確認し、必要に応じて宿題や次回までの課題についても伝えます。
その後は、授業中の様子や理解度、気になったことを記録。必要があれば保護者へ学習状況を報告し、ほかの講師とも情報を共有します。
「この問題で少しつまずいていた」「次回はここから復習した方がよさそう」と、その日の気づきを次の授業につなげていきます。翌日の教材やプリントを準備し、最後にホワイトボードを拭いて教室を整えたら、一日の業務は終了です。
翌日、生徒たちがまた気持ちよく学べるように。その準備までが、塾講師の仕事です。


一つひとつの積み重ねが、生徒との信頼になる
インタビューの中で、三木先生に「自信を持っていることは何ですか」と尋ねると、返ってきたのはシンプルな答えでした。
「準備と授業です。」
授業準備は、急な対応が入っても慌てないよう、一週間先まで進めているそうです。
「準備の速さは誰にも負けないと思っています。」
その言葉からは、生徒一人ひとりに責任を持って向き合う姿勢が伝わってきました。
教室を整えることも、授業前の何気ない会話も、授業中の工夫も、授業後の記録や保護者への連絡も、そのすべてが生徒たちの成長につながっています。
今回の密着で特に印象に残ったのは、三木先生がどんな仕事にも手を抜かず、一つひとつを丁寧に積み重ねていることでした。
塾講師は「授業をする人」だけではない。
生徒一人ひとりの毎日に寄り添い、安心して学べる環境をつくることも、塾講師の大切な仕事です。
今回の密着を通して、その積み重ねこそが、生徒や保護者との信頼につながっていることを改めて感じる一日となりました。







